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January 2007
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アマチュアミュージシャンへの活動支援 その1
アマチュア、特にストリートで演奏活動をしているミュージシャンについて、行政が関与・振興し、すでにミュージックフェスティバルなどを開催している。彼らを支援することにより文化だけでなく、地域、産業、観光の活性化につながるということで、これからますます各市町村連携した試みが続きそうだ。
アマチュアミュージシャンにとって、演奏場所を確保することは常に大問題だ。ミュージシャンは人前で演奏し、聴いてもらってこその存在。彼らにしてみれば自分の音楽を聴いてもらいたいだけだとしても、プロと違ってそうそう演奏の機会を得られるものではない。そんな彼らを支援する活動がお役所で行われていることをご存知だろうか?
例えば横浜では「Yokohama HOOOD!!」(H13年度〜)「YOKOHAMA HIGH SCHOOL MU-SIC FESTIVAL」(H12年度〜)、「横浜音楽空間」(H17年度〜)、川崎の「音楽のまちコンサート」(H16年度〜)、「Kawasaki Street Mu-sic Battle」(H17年度〜)、藤沢の「湘南藤沢まちかど音楽祭」(H16年度〜)、大和の「大和駅オープンカフェ」(H17年度〜)、逗子の「逗子・湘南ネクストウェーブ“さざなみライブ”」(H18年度〜)といったイベントは県、市が主・共催しており、着実に認知が広まってきている。 横浜、川崎、藤沢はアマチュアミュージシャン支援事業を先駆けて行っている都市で、他の市町村をリードしている。県レベルでの支援は、地元の状況を一番良く知っている市町村ががんばって実行している事業をタイアップ、バックアップしていく形をとっている。各市町村の希望に耳を傾け、これから取り組もうとしているところへ先行している都市の例などの情報提供を行って連携を図ろうとしているわけだ。 ではアマチュアミュージシャンを市町村はもとより県でも応援することを続けると、どのようなことがおこるのだろうか?直接的には若者の夢の実現になり、長い目で見ると地域の文化振興、地域の活性化とイメージアップへと広がる。いろいろなことが集約されており、実は非常に魅力的な施策といえる。若者のエネルギーにあふれた場所は、商店街の賑わいを創出し、一定のルールを守れば地元の人たちも歓迎してくれる。 神奈川県は、電車でたった30分、一時間足らずで移動でき、演奏できる場所がたくさんあり、人も集まってくれる。駅前だけなどという状況ではなく海や山でもできるし、横浜に限ってみてもいくらでも演奏したいと思う場所がある。名所旧跡を自慢できる場所は全国たくさんあるが、アマチュアミュージシャンが演奏したい場所をこれほど抱えているのは神奈川県だけなのではないだろうか。将来は、神奈川の各地が全国のストリートで演奏するアマチュアミュージシャンたちのメッカとなるかもしれない。 演奏の場に恵まれないアマチュアミュージシャンへ向け、自治体が警察や道路管理者などと調整して、一定の場所・時間を用意し、演奏機会を提供して彼らを支援する……、小さな支援のようだが、ミュージシャンの応援というだけでなく、市町村の発展につながるという将来を見据えてのことでもある。 3月24日にこれまで県内自治体が関わってきたコンテスト、イベントで入賞したミュージシャンたちが一堂に会する「KANAGAWA MUSIC SU-MMIT」を県とNPO法人ARCSHIPの共催で行う。このイベントは、行政の一時的、一方的でない支援の成果であり、全県的に支援が盛り上がりを見せていることの証明となりそうだ。
※川崎市ではこの他にも、川崎区、幸区、中原区、高津区、多摩区および市民ミュージアムでもアマチュア・ミュージシャンの支援事業を行っている。詳細は川崎市市民局市民文化室(上記参照)までお問合せください。
アマチュアミュージシャンへの活動支援 その2
神奈川県や県内の自治体では、アマチュアミュージシャンへの活動支援としてさまざまなフェスティバル、イベントを主催、共催している。それらのいくつかを実際に企画制作しているのがNPO法人ARCSHIPだ。代表の長谷川篤司さんに話を聞いてみた。
そもそもイベントの企画制作をやるようになったのは?
僕は楽器店で働いていたことがあるんですが、そこには社会人でバンドをやってる方たちが集まってきていました。「ライブハウスでは敷居が高くてやりにくいんだよね」という彼らの言葉から、定期的に演奏できる場所があったらいいんじゃないかと思いつき、社会人のためのライブイベント「おとバン」を2001年7月にやってみました。それが活動の始まりですね。
神奈川県のアマチュアミュージシャンへの活動支援事業との接点は
「おとバン」の時のメンバーのつながりで県の文化課の方とお会いする機会がありました。「プロになる、ならないを別にした、大きなステージで演奏する機会を創り、今後の活動の『きっかけ』となるようなアマチュアバンドのコンテストをやってみたい」と話し合い、実行委員会を立ち上げました。そして2002年3月に「ストリートミュージシャンフェスティバル横浜」第1回を開催しました(現「Yokohama HOOOD!!」)。参加したミュージシャンからも喜んでくれる人が多かったんでがんばって続けていこうと、2002年12月にNPO法人化してからは、川崎市主催の「音楽のまちコンサート」(2004年8月)や「横浜音楽空間」(2005年11月〜)「湘南藤沢まちかど音楽祭」(2005年10月〜)など、いろいろなアマチュアミュージシャンを応援するイベントの企画制作をし、今に至ってます。ARCSHIPのイベントの企画制作とはアマチュアミュージシャンたちの活動支援であるということ?
そうですね。アマチュアだけが対象という訳ではありませんが、さまざまなジャンルのアーティストが気楽に出られるイベント、演奏する場を作り出すことは大きなミッションの一つです。
行政の窓口はひとつなのですか?
たとえば「Yokohama HOOOD!!」は主催がARCSHIPで神奈川県が共催です。神奈川県から委託を受けているわけではなく、一緒の立場です。今回で6回目ですね。連続してこのような関係でイベントが続けられるのも非常に珍しい例だと思います。さまざまな年代の人が出やすい状況にしようと思って年代別で参加者募集をしています。一番最初は本当にいろんな人が出ていたんですよ。まだギター初めてさわってから間もないです、とか。参加者も少なかったし。だんだん参加者が増えてきてレベルは上がるんですけれど限られた年齢層に偏るんですね。20代はプロ指向が多いのですが、10代、30代の目指すものはそれぞれ違います。もっと幅広くいろんな人たちに人前で表現してほしいと思ったので、5回目から年代別募集にしました。「湘南藤沢まちかど音楽祭」は、ただイベントをやるのではなく、町おこしという意味合いの方が強いんですね。南仲通り会場、善行会場といった8つの会場でお祭りのステージが作られて、そこで予選をやります。音楽イベントと共に町を活性化させたいという商店街の方たち(実行委員会のメンバー)の思いがあるんです。そうなってくるとアマチュアミュージシャンに演奏の場を提供するだけではなく、そういう実行委員会の思いの実現をお手伝いすることにもなるわけです。 「湘南藤沢まちかど音楽祭」は、町の人がいっぱい集まってくれるんです。予選のあとに地元の商店街の抽選会をやったり、予選の前も商店街のイベントがあったりして、自然に町の人たちと一緒になってやれるんですね。 3月24日には県内で活動しているアーティストを一堂に集めて山下公園の野外特設ステージでイベントをやろうということで、「KANAGAWA MUSIC SUMMIT」を開催します。神奈川県とARCSHIPとの共催です。「Yokohama HOO-OD!!」「Kawasaki Street Music Battle」「湘南藤沢まちかど音楽祭」などのグランプリ受賞者や入賞者たちに出演してもらい、神奈川県は今これだけのアーティストがいるんだよとアピールしたいと思っています。 今後の活動の展開は?
これまでは、参加してくれる年齢層が若いんですね、青年です。そうではなくて子ども向けの、学校の音楽では知ることのできないようなことが体験できる楽しい場を提供したい。シニアの方向けにも考えたいですね。あとは圧倒的に参加する側が楽しいイベントばかりだったのですが、もっと見る側が本当に楽しいと思ってもらえるイベントを企画したいです。また、コンサートやイベントではない全く新しい路線のなにか、さまざまなジャンルが入り混じり交流できる場の提供ですね。アマチュアって他ジャンル同士の交流がないでしょう? 音楽コンテストの隣でフィルムコンテストやったりしているような場ですね。それから現在行っているのですが、ストリートミュージシャンも、場を提供する側も納得し安心してストリートでライブが続けられる、ストリートライセンス制を作ることです。マナーやモラルには一番気をつかいます。場所を貸して下さる側から嫌だと思われたらもう終わりですから。違反行為ではなく、許可を取ってライブができる制度の確立を目指し、提案を続けていきたいと思っています。
(取材・執筆 結城美穂子) |
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